金の歴史について
黄金の輝きと不変の価値を持つ金の歴史はとても古く、古代から現代いつの時代においても人々を魅了してきました。
紀元前の時代から金は富の象徴であり、各国の王や支配者達が金に引き寄せられ金を求めて続けていたのです。
人類史上最古に金を手に入れたのは古代シュメール人です。
紀元前6000年に金を使って装飾品を作っていたという話が歴史として残されています。
古代エジプトのツタンカーメン王の黄金のマスクと言えば誰しもご存知でしょう。
黄金マスクが作られたのは紀元前1300年代と言われています。
ツタンカーメン王はマスクのみならず棺も金で作らせていました。
この時代は一般市民が金を持つ事を禁じられており、たとえわずかでも金を持つことは許されず、すべての金を王や権力者達に献上しなければならなかったのです。
こうやって完成した黄金のマスクには110キログラムの金が使われていたそうです。
この黄金マスクの現在の価値はなんと300兆円にもなるのです。
そしてこのマスクや棺は3000年の時を経ても黄金の輝きを放っているのです。
金の歴史を語る上で忘れてはならないのは中世ヨーロッパで始められた錬金術というものです。
金はいつの時代においても希少であったので、金とは違う他の物質から金を生み出す事はできないかと日々盛んに研究が行われていたのです。
石や鉄から金を作ろうと、長い時間を掛けて研究を重ねたのですが、結局、その願いは叶う事なく現代に至りました。
しかし、この錬金術のおかげで、様々な科学的な発見がされ現代科学の始まりとなっているのです。
1948年にアメリカの農場主がアメリカン川で砂金を発見した事が発端になり、一攫千金しようとカリフォルニアに金を求めて大勢の人々が押し寄せて来ました。
この金を求め捜索する時代をゴールドラッシュと呼びます。ゴールドラッシュによりカリフォルニアの人口は急激に増え開拓されましたが、その影でインディアン部族が虐げられるという悲しい歴史も生んでしまったのです。
金は一攫千金を夢見る人々を新大陸に大勢呼び寄せてしまったのです。
しかし結局、金を手にする事が出来たのは、ほんの一部の人だけで過酷な労働に値する大きな報酬は得られなかったのです。
かつて日本は黄金の国ジパングと呼ばれた時代がありました。
戦国時代に金が沢山採れ、ゴールドラッシュが起きたのです。
その時代を制した豊臣秀吉も金に魅了された一人です。
黄金の便所を作ったという話が今も語り継がれています。